ヒノキの匂い成分が人の免疫細胞の働きを上昇させたとの報告があります

身体面の効果 免疫力アップの効果
都内で働く30~60歳代の男性を対象とした研究で、ヒノキの匂い成分である精油が、このNK活性を上昇させた可能性があるとの報告があります。
免疫細胞のひとつとしてナチュラルキラー(NK)細胞と呼ばれる細胞があります。
都内で働く30~60歳代の男性を対象とした研究で、ヒノキの匂い成分である精油が、このNK活性を上昇させた可能性があるとの報告があります。ヒノキ材精油を揮発させた室内に3日間宿泊滞在した前後のNK活性の変化を調べたところ、滞在前に比較して滞在後に有意に上昇していました(図1)。
また、滞在の前後で、ストレス指標である尿中ノルアドレナリンは有意に低下していました(図2)。ストレスが軽減し、そのことがNK活性の上昇に繋がったのではないかと考えられます。


【図1】ヒノキ材精油を揮発させた室内に3日間宿泊した前後のNK活性の変化
【図2】ヒノキ材精油を揮発させた室内に3日間宿泊した前後の尿中ノルアドレナリン濃度の変化
実験状況:男性被験者(12名)は連続した3日間、ホテルに19時から滞在し、23時から翌朝7時まで就寝。宿泊室では加湿器を用いてヒノキ精油を蒸散。1日めの朝(ホテル滞在前)と4日めの朝(3晩滞在後)に血液を採取してNK活性を検証。
森林浴とNK 活性、ストレスの関係
最近の研究では、森林浴をすることによりNK活性が上昇することが明らかになり、注目を浴びました。また様々な研究により、ストレスと免疫系の働きには密接な関係があることが示されています。例えば、ストレス時に分泌されるホルモンが、NK細胞の働きを抑制すると報告されています。ストレスへの抵抗期が長引くと、やがて体が疲れ切ってしまい、正常な抵抗力を発揮できなくなるとの説もあります。

ハンス・セリエが唱えた「ストレスへの抵抗期と抵抗力の関係」
掲載情報の詳細
- 論文元/参考文献1
- 建物の内装木質化のすすめ-科学的データが示す内装木質化の効果- 2024年3月発行 公益財団法人 日本住宅・木材技術センター https://www.howtec.or.jp/files/libs/5636/202409201927031749.pdf
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