木質化空間に在室した後、緊張や疲労感が緩和されたとの報告があります

身体面の効果 疲労感を緩和する効果
掲載情報の概要
木質化空間では、緊張、抑鬱、怒り、疲労及び混乱の項目で平均得点が有意に低下しました。
目次
壁2面がスギ板張りで2面はビニルクロス貼りの空間と、壁4 面がビニルクロス張りの空間を用意し、短時間の精神的労作を終えて入室30分後の心理的指標POMS値※を確認したところ、木質化空間では、緊張、抑鬱、怒り、疲労及び混乱の項目で平均得点が有意に低下しました。
またポジティブな心理を表す「活気」は、木質空間ではわずかに上昇し、ビニル空間では低下していました。
木質化空間による疲労感やストレスに対する緩和効果が確認された理由としては、スギ材の視覚から得る「心地よさ」、あるいはスギ材の発する「芳香」の影響と考えられます。


【図1】木質空間における入室前後の各POMS平均値の比較(出典の表3をグラフ化)
【図2】ビニル空間における入室前後の各POMS平均値の比較(出典の表3をグラフ化)
※POMS=Profile of Mood States/気分を評価する質問紙法の一つ。被験者は気分を表す65項目の言葉の中からその時点で感じた気分を選択します。各項目は、各尺度別につけられた点数を合計することで、6つの気分尺度(緊張-不安、抑鬱-落ち込み、怒り-敵意、活気、疲労、混乱)が同時に測定できます。気分尺度の得点増加はそれぞれの気分の増強とみなされます。
【効果が期待される建物・空間例】
事務所(自社ビル・賃貸ビル)、研究施設、店舗・飲食店、宿泊施設、病院・診療所

ICI ラボ(ネスト棟)
Users VOICE/研究施設内のスペースの例
集中が要求される業務でもほっとすることができる、疲れにくさを感じるとの声があります。
掲載情報の詳細
- 論文元/参考文献1
- 建物の内装木質化のすすめ-科学的データが示す内装木質化の効果- 2024年3月発行 公益財団法人 日本住宅・木材技術センター https://www.howtec.or.jp/files/libs/5636/202409201927031749.pdf
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