#46

無垢材天板のテーブルを使用すると、疲労感やストレスの緩和に効果があるとの報告があります

身体面の効果 疲労感を緩和する効果

掲載情報の概要

クリ無垢単板は白色メラミン化粧板と比べて有意に疲労感(不快感)が低いこと、混乱-当惑や疲労-無気力、緊張-不安といった気分評価においても、クリ無垢単板は白色メラミン化粧板よりも低いことが示されました。

目次

オフィスで働く18名(男性11名、女性7名)に、天板材質3種類の執務テーブル(白色メラミン化粧板・木目メラミン化粧板・クリ無垢単板2層積層)をそれぞれ5日間ずつ利用してもらい、天板の材質の違いが執務者の心理・生理面、生産性に及ぼす影響を検証しました。
クリ無垢単板は白色メラミン化粧板と比べて有意に疲労感(不快感)が低いこと(図1)、混乱-当惑や疲労-無気力、緊張-不安といった気分評価においても、クリ無垢単板は白色メラミン化粧板よりも低いことが示されました。マインドマップ課題、血圧や心拍に関しては天板の種類による統計的な差は認められませんでしたが、唾液コルチゾール濃度ついては実験前の値から5日目の変化として、白色メラミン化粧板ではストレスレベルが上昇しているのに対し、クリ無垢単板では低下している可能性が示されました(図2)。

実験中のテーブル 左:白色メラミン化粧板 中:木目メラミン化粧板 右:クリ無垢単板

【図1】疲労自覚症状Ⅲ群*(不快感)の平均値(点線は1回目の前値)N=17、平均値±標準誤差*疲労自覚症状Ⅲ群:「自覚症しらべ」のアンケートによる疲労感の評価のことをいいます

【図2】各天板使用時の唾液コルチゾール 日内分泌変化量の前値からの変化 N=16、平均値±標準誤差

掲載情報の詳細

論文元/参考文献1
建物の内装木質化のすすめ-科学的データが示す内装木質化の効果- 2024年3月発行 公益財団法人 日本住宅・木材技術センター https://www.howtec.or.jp/files/libs/5636/202409201927031749.pdf
論文元/参考文献2
出典/杉山、白川、吉村他:日本建築学会 学術講演梗概集 環境工学Ⅰ、2021 /白川他:環境心理学研究、2022
JWDA公開日
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