小売店舗での木製什器・内装の導入により、店舗や商品の印象が向上するとの報告があります

経済面の効果 商品の魅力を高める効果
掲載情報の概要
店舗内の木質化が、来客の店舗の温かみや空間の評価を向上させる、陳列した商品の評価を上げる可能性がある、木に関する好評価を多く導くことが明らかになりました。木質化店舗の店員に対する調査では、明るい印象・温かみ・魅力を感じる、商品がよく見えるなど木質化空間に関する評価が高いことが明らかになりました。
目次
木製什器・内装を導入した大型スポーツ用品量販店において、来客の店舗や空間に対する印象に関するアンケート調査を行い、その結果を非木質化店舗と比較しました。
その結果、店舗内の木質化が、来客の①店舗の温かみや空間の評価を向上させる、②陳列した商品の評価を上げる可能性がある、③木に関する好評価を多く導くことが明らかになりました(図1)。

【図1】来客アンケート結果(縦軸:評定値、横軸:質問項目)
また、木質化店舗の店員に対する調査では、明るい印象・温かみ・魅力を感じる、商品がよく見えるなど木質化空間に関する評価が高いことが明らかになりました(図2)。

【図2】店員アンケート結果(縦軸:評定値、N=15)
さらに、什器における木材使用の部位、使用の度合いが什器の印象に及ぼす影響について実験室で被験者による主観評価を行ったところ、①木質の存在感が高くなるほど評価が高くなる、②木質の存在感が低くなるほど評価が低くなるが、デザインの工夫によって木材の使用量が少なくても印象が向上する可能性があることが明らかになりました。


左/調査を行った店舗 右/木製什器・内装を使用した店舗の例
掲載情報の詳細
- 論文元/参考文献1
- 建物の内装木質化のすすめ-科学的データが示す内装木質化の効果- 2024年3月発行 公益財団法人 日本住宅・木材技術センター https://www.howtec.or.jp/files/libs/5636/202409201927031749.pdf
- 論文元/参考文献2
- 出典/安江 仁孝、遠藤 真智子、木村 紋香、岩井 夢乃、佐藤 泰:小売り店舗における木質化に関する印象評価傾向の把握 その 1 来客並びに店員を対象とした調査:日本建築学会大会学術講演梗概集、建築計画、 71-72、2023 https://www.aij.or.jp/paper/detail.html?productId=686203
- 論文元/参考文献3
- 出典/田副 愛美花、安江 仁孝、遠藤 真智子、木村 紋香、 岩井 夢乃、佐藤 泰:小売り店舗における木質化に関する印象評価傾向の把握 その 2 木製什器の導入効果検証の実験室実験、 日本建築学会大会学術講演梗概集、建築計画、73-74、2023 https://www.aij.or.jp/paper/detail.html?productId=686204
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